流通コンサルタントのマーケティングラボ

売場作りの考え方

1.「決め撃ち」アイテムをセレクトして真の顧客ニーズを深堀する。

 今、お客様の志向の変化は「低価格を前提としながら高品質を求める」傾向が益々鮮明となってきています。「高品質スーパー」として高価値・美味商品・健康・安全・安心商品志向のお客様に応える店づくり、これらの商品にお客様を誘導する売場づくりが急がれます。またそれを引き立たせるために「関連商品の巧みなビジュアルな陳列」が不可欠です。一昔前のスーパーのように店舗内容が低く「砂糖・油・味噌」をどこよりも安く、大量に売るだけの商売では、お客様の本当の満足感を満たせません

2.高齢社会のお客様のニーズを見込んだ売場作り・商品作り

 地方部でも他店との差別化を図りながら集客性があって、なお且つ、収益性が向上しているのは「高品質スーパー」です。日本はこれから高齢社会、人口減という歴史上の未体験ゾーンに突入します。今までのスーパーは、いわゆる「団塊の世代」を中心にしたマーケティングで成立して、圧倒的なシェアーをいかに1~2次商圏で取るかという量の商売でしたが、段々と成り立たなくなりました。企業として特に高齢の組合員様の今後のニーズを見込んで店舗を見直さなければなりません。これからの高齢者層のニーズは「ちょっとの量で美味しいもの」を、より求める傾向が強くなります。

 今や特徴のない、昔ながらの、同じ品揃えの、どこにでもある、ありふれたスーパーは、お客様から完全に見放されてしまいました。
・「我が店の特徴は?」
・「我が店の得意技は?」
・「我が店にしかないオリジナル商品は?」
これらの質問に即答できる店作りが必要です。

3.店舗自体の投資効率の見直しを図る。

 老朽化した店舗は減価償却は終わっていて「おつり」が出ているとも考えられますが、その分、ランニングコストや修理代などの年間にかかる分を考えると、案外無駄な「投資」をしているケースが多いのです。「中途半端」な改装をするのであれば、結局トータルの損益構造からすると「損」ということもあります。
(実例)※当社のクライアントで昨年の暮れに老朽化した冷蔵ケースと室外機のリニューアルをした店は、今年に入り、それまでの掛かっていた「電気代」「水道代」が飛躍的に減っています。その店舗はリニューアルに掛かったコストを十分ペイした結果が出ています。

4.これからの店舗は売上げの飛躍的な伸びがなくても損益分岐点をコンスタントにクリアーできる店舗を目指す。

 販管費の中に占める割合の高い項目は「人件費」です。作業導線が長く、ロジスティック(物流)の非効率な店舗は、中期的なスパンで考えると収益性の上がりにくい店舗です。現状の店舗は、客導線や作業導線などをもう一度、一から見直す必要があります。また流通業で作業段階における時間をとられる「発注」「陳列」「POP作成」に関する時間コストをいかに縮めるかは、単なるハード面のみのリニューアルで終わってはなりません。必要最低限のシステムの導入を含めて現状の見直しが必要です。
「労働分配率」の改善と「人時生産性」の向上がキーポイントとなります。

5.集客性のさらなる向上には「野菜」「果物」「鮮魚」「精肉」「惣菜」のさらなるレベルアップが必要である。

 お客様の購入パターンからすると、生鮮や惣菜は1~3日のサイクルで、スーパーとしての来店頻度を上げるには、上記のカテゴリーの強化は不可欠となります。特に惣菜は、総務庁の家計調査年報でも前年比をクリアーしており益々、お客様のニーズが高まることは間違いありません。最近では大手スーパーのみならず、大手コンビニエンスも惣菜に力を入れてきています。(コンビニエンスは以前は弁当やおにぎり中心に力を入れていた。)
 ただし、惣菜は「鍋・釜」で作る時代は終わり、バックヤードのレイアウト、内容充実を含めてリニューアルしなければなりません。より一層、お客様は普段の家庭で食べることが出来ない惣菜を求めてきます。